ホはホログラムのホ PartII

来年の私より今の私の方が若い

そろそろ音楽ちゃんと聴きたい。

・・・聴けばいいじゃない?

だって、
環境が揃ってないんです。

今、ラジカセとか
CDプレーヤーとかの時代じゃないんでしょ?

レコードっていうほど
音楽マニアでもない。

こだわりはないけど、
なんか自分的に好きな感じの曲はある。

それを小さなボリュームで流して、
読書したり、
手作業したり、
ストレッチしたり
屍のポーズしたりしたい。

プレイヤーの場所も取りたくないし、
デザインも「いいじゃない」と
納得できるもので、
予算内で…

それを調べるほど
今のところ優先順位が高くない。

でも、音楽を聴きたい。


どんな?

本題です。


まずは

365日の献立日記」で
久しぶりに聞いた

Corinne Bailey Rae
"Like A Star"


Corinne Bailey Rae のLike A Star

やっぱり、彼女の声、好きだな。

たぶん、CDはまだ持ってたと思う…。
探してみよう。



Valentinoのコレクションで
パフォーマンスをしていて、
いいなと思った若者…

d4vd
"Here with me"

歌詞を追いながら聴いてると、
なんか悲しくなってきますね。



悲しいというと、壮大だけど、
日本人に響くメロディーでは
なかろうか?

エルガー
チェロ協奏曲


Stingの"Fragile"

いろんな
「弾いてみた」「歌ってみた」の
映像がありますが、

One of my favoritesはこちら。

雨上がりの自然の音も
まったくおしゃれしてない
日常感も素敵。



それから、WowWowだったか、
初回のみ無料で見られた中国のドラマの
「ロング・シーズン 長く遠い殺人」で
エンディングに流れていた歌が良くて。

The Mold
"Blue Moon"

暗いですねー、
改めて聴いてみると。

でもなんだか、
印象に残ります。


最後に、
まったく違うタイプの曲を。

H3RISON
"wanna to love you"

PVはなんだかセクシーですが、
曲だけ聴いていると
3人のコーラスが本当に心地よくて

こちらも聞き惚れてしまう。

パーリーピーポー的見た目に惑わされず、
ちゃんと聞いてみたい気がします。

基本、脱力したような、
力んでない歌い方の女性ボーカリスト
好きなんですね。



しかし、
こういうコンパクトでカービーな
プロポーションの女性に
なりたかったなっていうのも
心の隅っこにいつもあるんですよ。

どうなんだろう、
そうなればなったで、

背が高くて手足が長くて
スラッとしていて
中世的な女性になりたかったと
思うのかな。

そう考えると、
どうであろうと結局は
自分の体を受け入れて愛するしか
ないんかなっていうことですかね。


脱線、脱線。

いつものこと。

(虚無の沼では)美しか勝たん

父が昨夏からずっと入院していて、
恐らく人生の終わりに近づきつつある。

最初は回復して
家に戻るものだと思っていた。

しばらくして、

受け入れがたいものの、
それはもう無理なのだろうと
思い始めた。

それでも、

入院していても
会話ができて、

感謝の気持ちなどを伝える
機会があればと
一縷の望みを持っていたが、

どうも
それも無理そうだと
最近は諦めはじめている。


いつ呼び出しがあるのか
考えると怖くなったりして、

最近は死というものが
つねにそばにいる。


ふと

生活のあいまあいまに

虚無に襲われることがあって、
歩む足が止まるのであった。


何をしたって
死が必ず訪れるのであれば、
それは何の意味があるだろう。


そんな感じ。


もちろん、
死という絶対的な真実があるからこそ、
それまでの命を燃やすのが
人間の宿命である、

というのも正しい。

そう思わなければ
人はどうやって日々を生きていけるだろう。


でもやはりふと、
虚しさに追いつかれてしまう
瞬間があるのです。



そんな時、

何が自分を
生に引き戻すのか。


美しか勝たん。


もう古いんですか、
この言い回し?


そう、

美しいものしか、
虚無の沼から
自分を引き上げるものはない。

不思議なことに、

この世界には、

美しいと感じたり、
愛でる気持ちを沸き上がらせるものが
確かにあるのです。

何を美しいと感じるかは、
人によって違うだろうし、

そもそも、
それが「音楽」であったり
「体を動かすこと」であったり
「誰かを応援すること」であったり
「言葉」や「何かを作ること」
であったりするのかもしれないけど、

私は私が認める美しさの感覚に
真剣に集中するしかないのである。

それ以外のことを
考えないで済む時間を
もたらしてくれるもの

そこに集中するしか
ないと思う。

それだけが、
意味がないかもしれない命に、
自分をつなぎとめてくれる
気がしておるのです。


そんな今日この頃。


心の動きの備忘録です。

ペールピンクとピスタチオグリーン

ファッション通信」のバレエ特集で、

薄ーいピンクと渋いグリーンの
グラデーションの衣装に
目を奪われてしまった。

ということで、
今年の春のテーマカラーは、

ペールピンクとピスタチオグリーンに決定。

(ペールとかピスタチオとかは、
 あくまで気分で言ってる。)

そしてそこにブラウンを
差して行こうかと。

単に手持ちのものに
ブラウンが多いってだけですが…。

とりあえず、
勝手に自分の中で、

色を迷ったらこの2色で行こう
と決めており、

器を増やす時も

ダイソーで500円だったか?
(何、この影?)



ピアスも

ニトリHOMEの安いやつ…。



ヘアピンも

Picoというメーカー。
(手のしわとたるみは見逃して~)



ブラウスも


すべてピンクかグリーンをチョイス。



自分への誕生日プレゼントは

Nails incのネイルポリッシュ。
Undressed - Dare to be Bare。



秋冬にこのUndressedシリーズの
ブラウンを愛用しており、
非常に重宝したので、

春はピンクを追加。

シアーで、
1度塗り、2度塗り、3度塗りで
色が深まる仕様。

ただこのピンク、
Dare to be Bareという名前の通り、
あんまり色は出ない。

でも、ムラなく塗れて艶が出るので
トップコート代わりにもなりそう。


もう一つは、
CervokeのEX05。


以前、限定販売されていた
おシャネルのSolarが
とにかくお気に入りだったので、

それに近いと思って購入。


もちろんまったく同じではないけど、
ニュアンスは近くて満足してます。

Cervokeのネイルラッカーの
刷毛は細いので、

最初、
不器用な私はムラが出るかも、

と少し不安になりましたが、
なんのなんの。

塗り終われば
全然問題なし。



そんなこんなで、
やっと花粉が落ち着いてきたか?

帰ってきたら
顔に真っ赤な吹き出物が
そこかしこにできてておののき、

翌日収まって、
の繰り返しのこの季節、

眼もかゆいし
のどもイガイガするし、

正直、春はあんまり好きくない。

変な人も多くなりますしね…。


でも、
きれいな色で

ちょっとでも気分上げてこー。

そうせんと
やっとられん、

そんな季節です。

2月を振り返る—気がかりだったことを1つやっつけた

2月は1年で最も寒い時期だったはずが、
例年より暖かい日も多かった。

近年は、手袋とかマフラーとか、
いつ使うんだ!という暖かさで
(私だけ?)
寂しくなっちゃいますね。



2月は先送りせずに
目標を達成することを心に誓ったのに、
半分くらいしか完遂できなかったな。

でも、一番のメインとしていた
防犯カメラの設置はできました。

実家の防犯カメラです。

昨年ネットで購入して、



また先送り癖でずっと
置きっぱなしにして、

でも気にはなるので
もやもやしていたのですが、

その最悪の状態からやっと
脱することができました。

日中、実家に母しかいないので、
心配だったのです。

父がいた時は、
でかい体と大きな声で、
セールスマンも怖がって
退散してましたが…。

そういうことも
もう今後は期待できないんだな…。

悲しい。


女2人で設置するのは
結構大変でしたが、
(初めて電気ドリルを
 使って、翌日腕が筋肉痛)

これでひとまず安心です。

防犯カメラ映像が必要になるような
ことが起きないことを祈って。


それ以外は、
ちょこちょこ頑張ってはいましたが、

とにかく睡眠障害が影響して
毎日毎日疲れており、

自分としては平常営業ですが、
元気はつらつ!とは
行きませんでしたね。

でも、
毎日のスクワットは続いてますよ。

朝トイレに行って戻ってきたら
オートマティックにやるように
しています。



2月の香水:

エルメスヴィオレット ヴォリンカ
オードトワレ



<香りのインスピレーション>
レザーとスミレの予期せぬ組み合わせ。
可憐ではかなげなスミレと
力強いヴォリンカレザーが
互いに見え隠れして戯れるかのよう。

香りのエモーション:ウォーム、センシュアル
主な素材:ヴォリンカレザー、スミレ


最初に「あ、レザーだ!」とはっきり
分かる香りがして、

それが散っていくと
花の香りに変化していきます。

確かに意外性のある組み合わせ。

もし誰かがこのフレグランスを
自分のシグネチャーの一つに
しています、と言っているのを
聞いたら、

かっこいいなーと思います。



2月の防災グッズ:

ダイソーの防寒用フォイルです。

さて、あっという間に3月。
(しかも1週間過ぎた。)

誕生月です。

自分がこんな年齢になるとは
想像できなかった年齢がやってきた。

イムリミットの音が
チクタクチクタク…。


今度こそ、
先送りしない!!

ただ、ありがたいことに
3月に入ってから突如仕事が続いており、
こうなると時間の管理が下手な私は、
それ以外に何もできなくなってしまう。

でも仕事がないよりは
絶対いいの…。

どうやったら、仕事とあれこれの
どちらもこなせるの?
おしえて。

2024年 読書記録(3)

誰だか忘れたけど
ある女が男友達に聞いた

なぜ女を恐れるのか

”笑われるのが怖い”と
彼は答えた

彼女は女たちに

なぜ男を恐れるのか聞いた

答えは――

”殺されるのが怖い”

  ―「THE FALL 警視ステラ・ギブソン
    イギリスのドラマから


これ…。

すべての男性に知ってほしい。

このことを頭に入れていただいていれば、
男性が言う「合意だと思った」という
女性との認識のずれは、
かなり減ってくるのではないかと思う。

自分は絶対そんなことしない!って?

そういう問題じゃないんです。



ということで、

2月の読書記録。


7.
行きつ戻りつ死ぬまで思案中
垣谷 美雨著



読みやすくて楽しいエッセイでした。
ジェンダー問題をテーマにしたものも多く、
共感しやすかった。



8.
13の判決

読破を目指す作家の1人、
パトリシア・ハイスミス
含まれているので読みました。

タイトル通り、
「判決」をテーマにした短編を、
英国の著名な推理作家たちが書下ろし。

どれも個性的で、
読んでいて楽しかった。

でもやっぱり
好きなのはP.D. ジェームズだったかな。

彼女が作り出した
最も有名なダルグリッシュ警部が
活躍していて、

いかにもイギリス!って感じだったし、
翻訳ですが、著者特有の持って回った
文章が好みでした。

BSでダルグリッシュ シリーズの
ドラマが始まった!

www.bs11.jp

私の頭のダルグリッシュ像は、
もっと鋭くてクールな感じなんだけど、
ダルグリッシュ役の役者さんは
目が優しすぎるかな…。

でも、楽しみです。



9.
Milk and Honey
RUPI KAUR著




翻訳と照らし合わせながら
読みました。


最初に読んだ時のように、
入り込めた。

全体的に「女性であること」への
違和感や称賛がテーマとなっており、

まったく同じ体験をしたわけじゃなくても、
共感できる部分がたくさんある。

前半は主に苦しみを表現した
作品が多いですが、

最後の「癒すこと」の章では
そのままの自分を受け入れ
大切にしようという宣言が
語られており、

後味のいい構成になっています。


私の太もものひび割れが
人間らしく見えるのが好き
私たちはすごくやわらかく
それでいて私たちが望むときには
荒々しいジャングル的野生でもある
私たちのそういうところが大好き
私たちがどれだけたくさんのことを
感じられるか
私たちがどれだけ恐れを知らず
壊すことができるか
そして私たちの傷を情け深く気遣うか
ただ女であること
私自身を
ひとりの女と呼ぶことが
私をまったく申し分のない
完全体にする


彼女自身が描いたイラストも
素敵です。


他に、
シャーリイ・ジャクスンと
Crying in H martも
同時進行で読んでいますが
まだ終わっていない。

そうこうしているうちに、
予約していた本が回ってきたので、

早速、

10
暁方ミセイ著
ウィルスちゃん」を読みました。

タイトルが得してるのか
損してるのか…。

中身は、そんなにポップではありません。


さよなら陰道の花花、
ひつじが薄い眼をして
青白いところから世界をみている
わたしはそれを舐めて泣き止む
世界はひつじたちの
一枚下の層にある

あるいはまた
薄明の頃から青い匂いの草を潰して
あるか、
がたがた揺れる荷車に乗ってひかりの清潔な林のなかを
どこまでも呼吸は透きとおりながら
あなたはすべてを
許したことが

  ―― 空き部屋

※途中の「あるか」は
 タイプミスではありません。
 この語順通りです。

第17回中原中也賞受賞とのこと。

また時間を空けて
読み直してみたい。



さて、次のパトリシア・ハイスミス
着手しなければ!

今年はパトリシア・ハイスミス
なんとしても読破する!

忙しい!


ということで、
2月は4冊読了。

そのうち詩が2冊。

来月もガシガシ読むぞ~。



◎来月の残りのラインアップ:

ケン・リュウ
草を結びて環【たま】を銜【くわ】えん


SFを読まない人も、
ケン・リュウなら読めると思う。


瞬間
ヴィスワヴァ・シンボルスカ著


ノーベル文学賞を受賞した
ポーランドの詩人の詩集です。



パトリシア・ハイスミス読破のための
3冊はこちら。

・クイーンズ・コレクション 1

・殺人者の烙印

どちらも絶版?

後者は恐らく
以前読んだ「慈悲の猶予」の改訂版と
思われるが…。

とりあえず読んでみよう。



動物好きに捧げる殺人読本


タイトルが怖い。

1月を振り返るー墓じまいと私の悪い癖

今年は元日から能登で大きな地震が発生し、
ニュースで見るたびに
胸が締め付けられる
辛いスタートになりましたが…。


日常生活では、
なかなか気持ちが新たにならず、

自分なりに今年のTO DOなどを
つらつらと考えてはいたものの、

なんとなく
それらを後回しにしてしまい、

気付けば1月が終わっていた。

そんな感じです。

早速、自分の悪いところが出てます。


一方、

母親は昨年暮れから着々と物事を進め、
とうとう墓じまいを完遂させたのだった。

その話は、父が入院し、
もう家には戻れないだろうという
見通しが立った頃に
ちょこちょこ話してはいたのです。

母と会うたび、
またはメールやLINEで、

どこそこに相談してみたとか
費用が云々とか、
説明を聞いてはいたものの、

頭のどこかで、
今すぐではないような気がしていた。


これ、

私の悪い癖。

現実に向き合うのが怖いのかな。
決定すると想像の余地が消えるから
嫌なのかな。


しかし母は、あれよあれよと
抜魂を済ませ、
お寺の納骨堂にお骨を移して
入魂式も済ませてしまった。

私も入魂式に参加しました。


私の世代の後を継ぐ者がいないので、
いつかは先祖代々のお墓を
始末しなければならないのは
分かっていたのだが、

果たして私はいつするつもりだったのか。


母に感謝である。

そして、見習わなければならない。


いつするの、今でしょ。

いや、

「やるか、すぐやるか」。


そうだ、
唯一その精神で頑張れたことがあった。

お正月から、毎日欠かさずスクワット。

毎回20回くらい。

それだけでもかなりきつい。

1日だけ、ほんとうに疲れていて
10回でギブアップしたけど、

1分くらいのものなので、

「やるか、すぐやるか?」

「すぐやる!」

と自分に問いかけ、
とりあえず1日も欠かさず
続けました。


元日から始めて、
写真を撮っていたのですが、

明らかに変化してます。

まだまだ
道のりは通りけれど、

どうしても
かっこいいヒップが欲しいのです。

アラフィフの切なる願い。

というか、ヒップが貧弱すぎて
鏡を見るたび、コンプレックスに
押しつぶされそうなのです。
(他はボリューム感満載なのに
  ヒップのみ貧弱…。最悪。)

スクワット、大嫌いなんですが、
続けていきます。


あ、えっと
何の話でしたっけ?

悪い癖は出てたけど、
1つだけ(ささいなこととはいえ)
続けられたことがあったね、
という1月でした。


最後に、

1月に試した香水:

DypticのVolute。



公式サイトにある
このフレグランスのインスピレーション:

1930年、サイゴンに向かう大型客船。
デッキではシガレットケースを手に持つ
イブニングドレス姿の女性たちがいて、
サロンではオーケストラが演奏していました。
イヴ・クエロンはこの子供時代の思い出の音と
香りを覚えていました。
それはブロンド色のたばこの
ヴォリュート(煙)とおしろいの香りです。


まさに、この通りの香り!

最初にかいだ時は、
これを使いこなすのは難しいかも、
と一瞬たじろぎました。

夏木マリとか、
とがった顔の大人っぽい女性に
合う香りで、

大木凡人系の
丸くて彫りの浅い顔の私には
そぐわないのではないかと。


しかし、諦めずに
使っていくうちに、どんどん
魅力にはまっていき、

不思議なことに、自分に
馴染んできたような気さえする…。

いいんだよ、自己満足で。


おしろいとピリッとしたスパイス。
ずっとかいでいたい。

でも、カジュアルなルックには
似合わない気がします。

少しおめかしした時、
またはスーツスタイルの時などに
身にまとうときっと
気分が良くなる。

または、まったく逆で、
いわゆる寝香水にもいい。

とっても気に入りました。



今月追加した防災グッズ:

今年は、毎月こつこつと防災グッズを
揃えて行こうと思っていまして、

今月はこれ。


こつこつ、とか言っている時点で、
危機感が足りないんだろうなとも
思うんですけど…。

いつ来たっておかしくないのだから。

まあ…それでも、
先送り癖のある自分にしては、
前進と思うことにします。



さて、2月です。

先送り、ダメ、絶対。

2024年 読書記録(2)

とにかくこまめに読むのだ。

4.
獅子座、A型、丙午。
鈴木 保奈美著


BSの番組で拝見するようになって、
さらにこのエッセイを拝読してから、
印象が変わりました。

同時に、年齢を聞いて、
あの美しさに改めて驚く。

もちろん女優さんだから、
庶民とは違う生活の側面というのが
あるんでしょうけど、

ふとした時に巡らせる妄想や、
時代に即した問題意識、
気取りなく書かれているドジっぷりに
共感してしまった。

たぶん2冊目が出たら
読みたいと思うだろうな。



5.
韓国現代詩選
茨木 のり子訳編


現代詩といっても、
私のもっと上の世代の方々の
作品なんですね。

そりゃそうか。
茨木のり子氏は1926年(大正15年)生まれ。

たくさんの詩人が取り上げられていますが、
名前を見てすぐに
男性なのか女性なのか
分からない。

読み始めて、
たぶん…女性かな?と推測しますが、

自分が思ったより
性別で作品に対する視点を
探っているのだなと
自覚するきっかけになりました。


そんな中、
個人的に気に入ったのが、

李 海仁(リ へイン)さんの詩。

韓国ドラマをぼちぼち
観るようになってから
遅ればせながら知りましたが、
韓国ってキリスト教者が多いんですね。

この詩人は修道女だそうで、
私には信仰はないけれど、
なんとなくロマンを感じてしまった。


「恋」という一篇から:

彼がはじめてわたしのところへ来たとき
わたしはもう
彼のものでした

呼べば光りそのものとなる
絶対の彼
門を閉めても入ってくるのです

白い白いからたちの花は
刺のあいだあいだに噴きだす
涙なのでした。


茨木のり子氏による解説を読むまでは、
なんて純粋でけなげな恋の詩か、
と読んでいたのですが、

「詩のなかで<彼>とか<その人>
 というのは、はっきりキリストを
 指していると思われる」

ということで、
再度読み返すと確かに印象が変わる。

でもやはり、詩として美しいなと
思うのでした。

その他にも
心を揺らす詩がたくさんありましたが、
都会の川を遡ってきたワニが
テーマの作品などが
記憶に残っています。


暗唱できるようになるほど
頭がいいわけではない私ですが、

詩を読んでいる時に
頭の中に広がるイメージ、

それは絵のようなものであったり、
色であったり、
音のようなものだったり、

その一瞬の世界に浸っているのは
間違いなく、

たとえ忘れてしまっても、

その一片は頭のどこかに
消えずに残るのではないか、

それで十分ではないか、

と思っているのです。



6.
砂漠にコスモスは咲かない
ヨネヤマ ママコ著


恥ずかしながら
存じ上げなかったが、

日本のパントマイムの草分け的存在
だったということで、

この本は自身による
半生記とエッセイで構成されています。

「だった」と過去形なのは、
昨年88歳でお亡くなりになってます。

岡田真澄氏との短い結婚生活、
その後渡ったアメリカでの苦労、
日本に戻ってからの空間芸術に
対する尽力…。

辛いことも悲しいこともあったと
思いますが、
全力で生きていたんだろうなと
うらやましくもあり。

文章も表現や言葉の選択に
著者独自のものがあって、
私はとても好きでした。



ということで、

1月は6冊読みました。
そのうち詩は1冊。

悪くないスタートですが、
比較的読みやすい
エッセイが中心だったので、

来月は、
そろそろ本格的に
読破したい作家の小説に
着手していこうかと思います。


今後の読書リスト:

13の判決

絶版のようで、
オンライン書店では取り扱いなし。

パトリシア・ハイスミスを含む
有名推理作家の書下ろし傑作集。



暇と退屈の倫理学


鈴木保奈美氏の本の番組で
紹介されていたものの中から。



壁の向こうへ続く道


ちょっと!!
教えてくださいよ~。

気付かぬうちに、
シャーリィ・ジャクスンの
新しい翻訳本が出版されていた。

初めての長編だそうで。

表紙も不穏だ。
楽しみです。


その他は、
途中で積読になっていた

Milk and Honey


詩集です。


それから、
Crying in H martがやっと
届きました。



以上が現時点の2月のラインアップ。

せっせと読もう。