ホはホログラムのホ PartII

来年の私より今の私の方が若い

読む本をリストアップする in 2022 その1

旧ブログからお引越し記事。
2022年に1月アップ。



もうお正月気分はどこへやら。

日常にしっかり根を下ろさねば。



まずは昨年の続きで
読んだ本の感想から。

「僕の人生には事件が起きない」

組み立て家具の話は、
思わずぷぷぷっ。

あんな風に
日常のちょっとしたことから
膨らませてネタを作っているのかな?




「赤いモレスキンの女」

ちょっとしたミステリの要素もあり、
ロマンス小説でもあり、

本の紹介文にもあるように、
「パリを舞台にした洒脱な
 大人のおとぎ話」でもある。

軽く読めるけれど、
興ざめすることなく、
最後までずっと興味をそがれずに
読み終えることができました。

パリの風景も思い出されて、
そこで人生を送る主人公の書店主の
暮らしもいい感じでした。

パリって、
もちろんチェーン店もあるけれど、
意外とこじんまりとした専門店も
ずらっと並んでいますよね。

そこで何十年もその商売を続けて、
コミュニティに溶け込んで
地に足を着けて暮らしているのを
想像してうらやましくなりました。

いや、小説なんですけどね…。

旅した時に目にした光景を
重ね合わせての想像ですが。

近所に住む一人暮らしの老女から、
朝、窓を開けてなかったら
何かあったということだから…
と言われていて、

書店主が毎日彼女の窓を
確認しているのもいいなと思いました。

プライバシーには立ち入らないけれど、
やれることはやって
お互い気にかけて行きましょうっていう
ちょうどいい距離。

理想過ぎるかもしれないけど、
今の自分には何か感じるものが
ありました。

ということで、読了感もいいし、
気軽に海外小説を読んでみたい
という方にお勧め。

著者の他の本も読んでみようと
思います。

いや、時間は限られているぞ、
思うだけじゃなくて
読む、にしないと。



「ロンドン謎解き結婚相談所」

面白かった~。

2人の女主人公はそれぞれ
キャラが立ってるし、

セリフが軽妙で、

読んでいてとても楽しかったです。

シリーズ化されたらいいのに!

と思っていたらされているようなので、
次作もきっと読みます。





さて、続いて、
今年の最初のラインアップは~?



蝶の粉


モデルのはまじさんのエッセイ。
やっと順番がやってきた。



ダンシング・ガールズ 
マーガレット・アトウッド短編集

絶版の様子。

岸本 佐知子さんの訳だから
面白いだろう。



アガサ・レーズンの不運な原稿

落ち込み気味の時には
アガサの力を借りよう。



そして、
死ぬまでに全部読みたい作家10人の
リストを刷新。

カポーティ(読了)
フィッツジェラルドカズオ・イシグロ
ヴォネガット→外す
シャーリイ・ジャクスン(読了)
谷崎純一郎→外す
ドストエフスキー
マーガレット・アトウッド
パトリシア・ハイスミス
ジェーン・オースティン
ヴァージニア・ウルフ

フィッツジェラルドは挫折というか、
自分には合わないことが分かったので、
納得して途中でリストから外しました。

代わりにカズオ・イシグロ氏を追加。

ヴォネガットは正直ほとんど
読んでいる。

未読はもちろんですが、
既読のものも全部読み直していこうと
思っていたんですが、
それは他の作家を読み終わってから
考えよう。

谷崎も、細雪を読んだら満足しそうなので。

置き換える2人が浮かばないということは、
結局残り6人ということでいいのかも。

モームってのもありだな…。

いやいや、まずは、

この6人を、しっかり読んで行こう。



ところで、

最近Bazaar誌で読んだ
エリフ・シャファクという作家の
言葉が印象的でした。

私は、多くの作家と同じように内向的だ。
本であふれた部屋の中で、読んだり、
調べものをしたり、執筆したり、
想像の森に引きこもったりして
日々を過ごすほうが、
ずっと楽だと思っている。

その森では影に脅かされることも
あるけれど、
神秘的にも親しみやすくも
感じられる木々が生い茂っている。

そこはまさに私が帰る場所、
物語の国―それも移動式で、
どこにでも持って行ける祖国だ。


祖国…とまでは分からないけれど、
物語の世界の森、というのは
すごく分かる。

人の心の中には
自分だけの物語の森があって、
その森との付き合い方も
それぞれ違うのだろうなと思う。

私はその森と現実の折り合いが
子供の頃からうまくできなくて、
いつもふわふわしていたなって
最近ほんとに実感するのです。

時々、これではいかんと思い直し、
現実に集中しようという
揺れ戻しが起きる。

食費を抑えるプロジェクトも
そういう側面があったのかも。

これは今後も続けていきますが、
それはそれで、

心の中の森を現実に反映させていく
行動力を奮い立たせたい。

今はそんな気分です。